Tom's Toy Boxsince 2008

海外の交通事情(インドネシア編)

インドネシアのジャカルタに3ヶ月ほど滞在しましたが、交通機関はタクシー以外一切利用していません。そもそも電車に乗って行くところがなかったというのもありますが、電車は屋根の上にも人が乗っている位混んでいます。あの満員列車に乗る勇気はありません。

また、バスも全体的にかなりくたびれていて、赤道直下であるにも関わらずエアコンが装備されていないのか、いつも窓全開です。たまに故障したバスを客が押している光景を目にすることもあります。

Bus
バスです。まだマシな方。

他にはバジャイという3輪車が庶民の足として走っています。車両自体はインド製らしいですが、まあどれもこれもぼろぼろです。だけどなんともかわいらしいデザインに惹かれます。一度乗ってみたいのですが、運賃は事前交渉らしく、インドネシア語など到底聞くことも話すことも出来ない僕にはハードルが高すぎます。

同じ3輪でも、昔々のマツダK360の様な(サイズ的にも)3輪トラックが超小型の乗合自動車として走っています。これは荷台(とは言ってもちゃんと幌ではなく金属製の箱になっています)に何人乗せているのかわかりませんが、軽トラの荷台より小さなスペースに一体何人乗っているんだ、っていう位大勢の客を乗せて走っています。これには絶対に乗りたくないですね。熱帯で狭い閉ざされた冷房もない空間に大勢の客と肩寄せ合いながら乗るのは、僕には無理です。

Bus
いっぱい並んでいる軽自動車。これもバスです。

また、いたるところに二輪タクシーも客待ちしています。朝夕など普通のOLさんらしき人もバイクタクシーに乗って通勤、帰宅しているようです。恐らくこれも運賃は事前交渉なのでしょう。

そんな訳で、僕が乗れるのはタクシー位です。

ジャカルタは凶悪事件こそさほど多くないものの、スリや置き引き、大勢に囲まれてお金を脅し取られるといったことは結構あるそうなので、駐在している人から、外出時にはホテル前からタクシーに乗り、目的地入り口前まで乗り付けること、という注意を受けていました。それに加え、基本的にはシルバーバード、またはブルーバードというタクシー会社のタクシーを利用した方がいいとも。それ以外の会社のタクシーだと、どこかへ連れて行かれて同じようにお金を脅し取られることもあるとのこと。とは言え、デパートのタクシー乗り場の列に並んでいると、お目当てのタクシー会社に当たるとは限りません。だいたいいつも覚悟を決めて乗っていましたね。まあ休日なのでTシャツに短パン、サンダル履きと、およそ大金を持っているようには見えなかったのか、それとも運が良かったのか、危ない目には遭いませんでした。

シルバーバードは日産のセドリックを使っているので、だいぶ乗り心地もよかったです。ブルーバードより格上ですから、対応もだいぶ良いです。ブルーバードは、その名の通り青い(というより水色に近い)ボディーカラーで、僕がジャカルタに行った当時は、車種は忘れてしまいましたが1,500ccクラスのセダンを使ってましたね。10万キロ越えの車体なんて当たり前で、20万キロ近く走っているクルマも普通にタクシーとして営業していました。だからエアコンが壊れて効きの悪いクルマなんかにもたまに当たります。で、窓を開けようと思ったらレギュレータハンドルが取れててなかった、なんてクルマも。今日は乗り心地がいいなぁ、なんて思ったらまだ8万キロしか走ってなくて、まるで新車に乗っているかの様な錯覚に陥ります。

Bus
黒いセドリックがシルバーバードタクシー。

ジャカルタの運転手は皆運転が荒く、時間によっては片側3車線の道路が自然と5車線くらいになったりもします。クラクションもよく鳴らすし、車間距離も日本じゃ考えられないほど取りません。隣のクルマに窓から手が届く程近づいて走りますから、特に助手席に乗った日など、足が無意識のうちにブレーキを踏んでいます。いや、実際には右足で床を思いっきり踏んでいるんですけど。ただ、こんなに一見無秩序な道路で、ほとんど事故らしい事故を見たことがありません。せいぜいスクーターがタクシーのサイドにボディアタックしてドアミラーが取れてしまったことに遭遇した位です。きっと暗黙のルールがあるのでしょう。日本人はまず運転できないでしょうね。実際駐在員には運転手が付けられていましたから。

それでも物価の安いインドネシアですから、日本だったら5,000円はいくであろう距離や時間乗っても日本円にして1,000円もいかないと思います。

とにかく、ジャカルタでは本当に旅慣れた人でないと公共の交通機関を使うのは難しいんじゃないでしょうか。

あと、カリマンタン島のバリックパパンという街にも何度か行きましたが、ここでは駐在員の方のドライバーか、オージーが運転するクルマに送り迎えしてもらえたので、交通機関はタクシーも含め、使う機会はありませんでした。まあ行くところもないんですけどね。