高校三年の夏休み。皆大学入試の受験勉強で予備校の夏期講習に行っている頃、僕はエアコンのない暑い自分の部屋で机に向かい、原付免許の勉強をしていました。本来なら学校に届出をした上で免許取得しなければいけないのですが、さすがに三年の夏休み、まして進学を考えている者に対しては原付程度ならさほどうるさいくありませんでした。そもそも我が高校は、18歳になれば特に届出や許可なく普通自動車免許を取得してもよかったので、そんな時期の原付取得など何も言われません。
そして受験。問題集を何度か解いて、常にほぼ満点を取っていましたので不安は全くありません(ちなみに普通自動車の免許を取りに教習所に通っていた頃、本番に向けて教習所が行っている模擬試験も満点でした)。当然ながら合格。免許は即日交付なので、免許ができるまでの間、試験会場となった教習所のコースを使って簡単な実技講習。この時、それまでバイクなど触れたこともなさそうなおばさんが数名いました。そんなおばさんたちのうち、あまりにビビってアクセルを開けなかったため、教官に「もっとアクセル開けて!」と言われ、あせったのかアクセル全開したため、いきなりウィリー、そのままバイクだけ先に行ってしまった人と、スタート地点から最初の緩いコーナーでリアをおもいっきり流し、そのまま転倒してしまった人だけ、別コースで一から乗り方を指導されていましたが、我々高校生、大学生、その他若者は、明らかに「今日が初めてじゃないでしょ!」って言う位、普通に乗れていました。
かくして免許は取りましたが、バイクがありません。しばらくは母親のヤマハパッソルを借りて乗っていましたが、いよいよ自分だけの愛車が欲しくなりました。
そこで車種選びが始まりました。