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クルマとの出会い(その2)

その1でもお話した通り、僕が子どもの頃は両親はクルマの免許を持っておらず、我が家にはクルマがありませんでした。父や母の兄弟が比較的近いところに住んでいたので、クルマに乗る機会はたまにありましたが、それはカローラだったりサニーだったり、ブルーバードだったりと、あくまでおとなしいセダンばかりで、小学生の僕が興味を持つきっかけになるようなクルマは身の回りにはありませんでした。ちょっと変わったところではスバル360がありましたが、当時は「随分ちっちゃくて変なクルマだな。ドアも他のクルマとは反対側が開くし」程度にしか感じませんでした。

それから数年後、小学校高学年の頃、スーパーカーブームが巻き起こりました。それ以前にもクルマに興味を持ち、通り過ぎるクルマを「あっ、あれは***だ!」などと名前を次々と言い当てる友だちも中にはいましたが、クラスの大半がクルマ(とはいえごくごく限られたジャンルの)に興味を持つのはスーパーカーブームからでした。教室のいたるところでスーパーカー消しゴムをノック式ボールペンではじき、競争させていました。また、フェラーリ派とランボルギーニ派に分かれ、よく論争が起こったものです。曰く「カウンタックの最高速度は300Km、512BBは302Kmだからフェラーリの方が凄い!」。曰く「512BBの普通のドアよりカウンタックのガルウィングドアの方がスーパーだ!」。そんなかわいい言い合いがあちこちで行われていました。

スーパーカーについてはまた別の機会にお話したいと思いますが、ご多分に漏れず、僕もその頃スーパーカーに夢中になりました。

中学の時には、映画「コンボイ」を観て、16輪だか18輪だかのトラックに興味を持ち、日本でもそういうトラック(トレーラー)が走っているということを知り、その手のトラックが多く走る早朝、まだ日も明けぬ頃に近くの国道までトラックを眺めに行ったものです。

高校ではクルマよりバイクに入れ込んでいたので(でも一番入れ込んでいたのは自転車です)、バイクの知識をより積極的に仕入れていましたが、クラスの中にはバイクよりクルマの方が好きという者も大勢おり、自然とクルマの知識も増えていきました。それは大学に入っても同じですが、高校性の頃と決定的に違ったのは、友だちの中にもクルマを運転する者がいるということでした。